労働総研クォータリー
2020秋季・2021冬季合併号 No.118
労働運動総合研究所 編
新型コロナウイルス感染拡大の具体的な現れは、資本蓄積の論理、すなわち資本の利益を労働者・住民の利益に優越させようとする論理に強く規定されている。パンデミックを封じ込めるための戦略は、対抗関係を捨象した「人類」の視点からではなく、資本主義・新自由主義との対抗のなかで構想されなければならない。これらの問題を明かにすることは、運動にとって喫緊の課題である。コロナ禍で働くさまざまな労働現場からの報告を交えて考察する。
《労働現場からの報告》医療/自治体/介護/保育/学童保育/タクシー/航空/教育/労働行政/生協/フリーランス/建設/非正規雇用労働者/自営業者・個人事業主(飲食店、宿泊施設など)
《巻頭論文》コロナ禍で求められる内部留保の活用/小栗 崇資
《総論》コロナ危機と資本主義──クライリンガー他著『コロナ・危機・資本』を読む/岩佐 卓也
《労働現場からの報告》
・新型コロナ禍における医療現場の実態と今後求められるもの/森田 進
・新型コロナウイルスに対する自治体労働者の現場/長坂 圭造
・コロナ禍での介護事業所の状況と今後の課題/林 泰則
・保育労働現場からの報告と問題提起/小山 道雄
・コロナ禍で露呈した学童保育の実態の低さ──施策の改善を正面に据えて/田村 一志
・賃金激減のなかで、タクシー労働者を守るたたかい/菊池 和彦
・航空機客室乗務員の現状とポストコロナに向けて/西田 良
・40人学級では子どもも教職員も守れない!──「学校再開後の教職員働き方実態調査」と教職員定数増・少人数学級にむけたとりくみ/吹上 勇人
・新型コロナウイルス感染症に関わる労働行政の現場状況/酒井 崇
・コロナ禍における生協職場の実態/渡邉 一博
・フリーランス保護──コロナ禍での到達を「新しい当たり前」に/北 健一
・東京土建一般労働組合の新型コロナウイルスへの対応策と運動の実践/北川 誠太郎
・新型コロナ禍で明らかになる非正規労働問題と貧困/藤田 孝典
・中小業者を取り巻く状況と対応/竹村 考史
新型コロナウイルス感染拡大の下での全労連の取り組み/秋山 正臣
新型コロナの被害広げた安倍「働き方改革」/昆 弘見
〈労働戦線NOW〉テレワークと「ジョブ型」雇用の問題を突く
新自由主義転換や21春闘、菅政権対決へ産別大会と政治変革、連合は20年ぶり産別調査/青山 悠
判型・頁数 | B5判・112ページ |
定価 | 本体2400円+税 |
ISBN | 978-4-7807-1887-4 |
出版年月日 | 2020年12月1日 |
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