日本の科学者

2023年5月号

日本科学者会議 編

特集:民主主義の基盤としての地域アーカイブズ

日本の公文書管理が諸外国に比べて立ち後れていると指摘され続けてきた.資料を保存して整理し,公開やレファレンスサービスを行なうことは民主主義の重要で必須の基盤である.最近のさまざまな事件をみても,政府の資料保存や公開が十分に行われているとはとても言えない.他方で,ようやく専門的なアーキビスト資格の発足など,制度的な整備も徐々に進んでいるが,少人数の短期的な雇用に依存している実態もある.(「特集まえがき 民主主義の基盤としての地域アーカイブズ─公文書管理,市民活動資料,聞書きから」より)

 

【特集】民主主義の基盤としての地域アーカイブズ
まえがき 富樫幸一
言葉の玉手箱 富樫幸一,北泊謙太郎
地域アーカイブの実践を福島に見る─集合的記憶をさぐるための方法的検討 根本 彰
大学における「四日市公害と環境未来館」の活用─公害資料館が地域にもたらす相乗効果 神長 唯
倉敷市水島の公害資料館開設とアーカイブズ─みずしま資料交流館ができるまで 林 美帆
 市民と共にある環境アーカイブズ 宇野淳子
小樽運河問題─解けない疑問 柳田良造
長良川河口堰問題と岐阜大学の地域資料・情報センター ─市民運動,調査・計画書類,訴訟資料,情報公開 富樫幸一
 東京大学生態水文学研究所の90年以上に及ぶ長期水文観測データ 水内佑輔,浅野友子
〈座談会〉アーカイブズ特集を終えて─補足とコメント 出席者:根本 彰,平野 泉 司会:富樫幸一

〈談話室〉今『資本論』を読む─「資本論の会」の紹介 浅川雅己
〈クローズアップ〉学生にこそ,知的探求の自由の保障を─「日本国憲法」講義の実践 中嶋哲彦
〈資料〉第6期科学技術・イノベーション基本計画(2021年3月26日閣議決定)
〈読者の声〉
〈科学者つうしん〉
〈編集後記〉(北泊謙太郎)
判型・頁数 B5判並製・64ページ
定価 本体800円(税込)
ISBN 978-4-7807-2078-5 C0336
出版年月日 2023年5月1日

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