探偵明智小五郎 江戸川乱歩傑作選
江戸川乱歩
作家デビュー100周年を記念して、人気の明智小五郎が登場する短編8作品を収めた。
明智小五郎は大正十四年一月の「新青年」に発表した「D坂の殺人事件」に初めて登場させている。著者いわく「別にこれをきまった主人公にするつもりはなかったのだが、方々から『いい主人公を思いつきましたねえ』と言われるものだから、つい、その気になって、引きつづき明智小五郎を登場させることになった。「D坂」のころの明智はまだタバコ屋の二階に下宿して、本に埋まっている貧乏青年にすぎなかった」(著者による解説より)
乱歩は探偵小説の草分けとして、日本文学にも多大なる影響を与え、日本探偵小説の父とも評されている
D坂の殺人事件
心理試験
黒手組
幽霊
屋根裏の散歩者
何者
兇器
月と手袋
著者による解説
解説 鶴岡征雄
著者略歴(1894.10.21―1965.7.28)
本名:平井太郎。三重県生まれ。貿易会社勤務を始め、古本商、新聞記者などを経た後、1923年に雑誌「新青年」に「二銭銅貨」を発表して作家デビュー。「屋根裏の散歩者」「怪人二十面相」「陰獣」「人間椅子」など、数々の名作推理・ホラー小説を残した。探偵小説の草分けとして日本の近代文学に大きな影響を与え、今なお多くの人に親しまれ続けている。
判型・頁数 | B6変形並製・400頁 |
定価 | 1920円(税込) |
ISBN | 978-4-7807-2249-9 |
出版年月日 | 2023年11月26日 |