山本周五郎 赤ひげ診療譚
山本周五郎
昭和三十三年、「狂女の話」を皮切りに続けて八編を『オール讀物』へ連載した短編連作。独立した短編として、また長篇小説としても読み応えのある作品。主人公の青年医師(保本登)は、小石川養生所に住み込みで働き始める。生意気で出世欲にかられているような人物だったが、赤ひげ(新出去定)のもとで働くうち、患者を診ながら人間の尊さに気づき大きく成長していく。映画や舞台、テレビでも繰り返し上映されている。
著書略歴(1903.6.22―1967.2.17)
本名:清水三十六。山梨県生まれ。小学校卒業後、質店の東京木挽町の山本周五郎商店に徒弟として住み込む。雑誌記者などを経て1926年「須磨寺付近」で文壇に登場。庶民の立場から武士の苦衷や市井人の哀感を描いた時代小説、歴史小説などを発表。1943年、『日本婦道記』が上半期の直木賞に推されたが受賞を固辞。『樅ノ木は残った』『赤ひげ診療譚』『青べかものがたり』など、とくに晩年多くの傑作を発表し、高く評価された。
判型・頁数 | B6変形並製・400頁 |
定価 | 1600円(税込) |
ISBN | 978-4-7807-2253-6 |
出版年月日 | 2023年11月4日 |
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