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山本周五郎 人情ものがたり 市井篇

山本周五郎

人の温もり、生きる誇りを描く山本周五郎の名作短編をオリジナル編集。おしずの一途な愛を描いた「おたふく」、家付き娘の放蕩無頼を相手に家と商売を守る意気を見せる「こんち午の日」、火鉢づくりにかけた職人の誇りがみんなの自慢の「ちゃん」、岡場所にもまことが出逢う「つゆのひぬま」、そして「将監さまの細みち」「落葉の隣り」。庶民の心根をしみじみと語る好短編6作を収録。解説として戸石泰一「「庶民」性の底にあるもの」を付載。

正誤表
P23 後ろから4行目 「度肉を云うんじゃないの」⇒「皮肉を云うんじゃないの」
P27 6行目 「冷汗がるぜ」⇒「冷汗が出るぜ」
P30 11行目 「羨ましけれは」⇒「羨ましければ」
P48 12行目 「おたがは」⇒「おたかは」
P50 9行目 「貰えと思うわ」⇒「貰えると思うわ」
P73 7行目 「聞いてるど」⇒「聞いてると」
P99 後ろから7行目 「おずぎさん」⇒「おすぎさん」
P139 後ろから6行目 「収替えたら」⇒「取替えたら」
P198 9行目 「眺れつき」⇒「生まれつき」
P199 3行目 「同じ土也」⇒「同じ土地」
P199 後ろから2行目 「着替えたの帯を」⇒「着替えた浴衣の帯を」
P202 3行目 「初めて間いたわ」⇒「初めて聞いたわ」
P203 後ろから5行目 「ぱさばさ」⇒「ぱさぱさ」
P220 後ろから1行目 「背物市場」⇒「青物市場」
P223 8行目 「おれのだ」⇒「おれの番だ」
P230 11行目 「肩をかれて」⇒「肩を叩かれて」
P232 5行目 「あるがないわ」⇒「ある筈がないわ」
P237 後ろから3行目 「武育ちで」⇒「武家育ちで」
P239 6行目 「そこへた」⇒「そこへ来た」
P245 1行目の前 見出し漢数字「一」が抜けています。
P300 10行目 「庶民のが」⇒「庶民が」

 

おたふく
こんち午の日
将監さまの細みち
ちゃん
つゆのひぬま
落葉の隣り
[解説]「庶民」性の底にあるもの(戸石泰一)

山本 周五郎(やまもと しゅうごろう)=1903年山梨県生まれ。1967年没。本名、清水三十六(しみず さとむ)。小学校卒業後、質店の山本周五郎商店に徒弟として住み込む(筆名はこれに由来)。雑誌記者などを経て、1926年「須磨寺付近」で文壇に登場。庶民の立場から武士の苦衷や市井人の哀感を描いた時代小説、歴史小説などを発表。1943年、『日本婦道記』が上半期の直木賞に推されたが受賞を固辞。『樅ノ木は残った』『赤ひげ診療譚』『青べか物語』など、とくに晩年多くの傑作を発表し、高く評価された。 

戸石 泰一(といし たいいち)=1919年宮城県生まれ。1978年没。作家。東京大学在学中から太宰治に師事。出版社に勤め『太宰治全集』を編集。著書に『火と雪の森』『青い波がくずれる』など。

判型・頁数 B6判変形(並製)・304頁
定価 1200円(税込)
ISBN 978-4-7807-1843-0
出版年月日 2022年4月21日

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