「人新世」と唯物史観
友寄 英隆
地球温暖化による気候変動、大量絶滅による生物多様性の喪失など、人類の活動を原因とする地球環境危機に脅かされる「人新世」。国境を越えた人類共通の課題として、現代社会のあり方や政治と経済の関係が鋭く問われているとき、世界中を巻き込んだコロナ・パンデミックに直面した。著者はいまこそ、人類史的視野に立った世界観が必要であり、人類社会の進歩のための変革の理論が必要だと説く。「本書は、こうした今日の世界史的状況を念頭に置いて、あらためてマルクスとエンゲルスが示した唯物史観の今日的意義を確認し、そうした歴史観にもとづいて21世紀的な課題についての創造的解明をめざしたものである」(「はじめに」より)。
はじめに
第1章 「人新世」と唯物史観
第2章 コロナ・パンデミックと唯物史観
第3章 コロナ禍と日本資本主義の課題――コロナ禍による経済危機の性格と関連して
第4章 21世紀資本主義の研究のために――科学的社会主義の理論的課題
補論1 自然災害と「再生産の攪乱」――マルクスは、自然災害をどう研究したか
補論2 「資本論体系」と三大経済範疇――とくに「土地所有」範疇の意義について
付表Ⅰ
付表Ⅱ
参考 マルクスの「唯物史観の定式」
あとがきにかえて――21世紀資本主義と「新しい民主主義革命」
友寄 英隆(ともより ひでたか)=1942年沖縄県生まれ。一橋大学経済学部卒業、同大学院修士課程修了。月刊誌『経済』編集長などを歴任。現在、労働者教育協会理事。
判型・頁数 | A5判並製・216頁 |
定価 | 2000円(税込) |
ISBN | 978-4-7807-1842-3 |
出版年月日 | 2022年4月9日 |
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