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続・一九三〇年代「教労運動」とその歌人たち

治安維持法犠牲者とその遺族

碓田 のぼる

戦争へとひた走る1930年代、文学を愛し、子どもを愛し、教育のあるべき姿を求めた青年教師たち。時流に抗して闘った教師群像を描き(第一部)、治安維持法による弾圧の非人道性をえぐり出す(第二部)。「治安維持法の問題は、遠い歴史の物語ではなく、新しい明日に向かう人びとにとって切実な、今日的な問題と考えています。正しい歴史の認識がなければ、たしかな未来への展望などあり得ないと思うゆえです。本書を読んでいただいた方がたが、現在の激動する政治と社会を見る目を、いっそう鋭くしていただくことができれば、著者として望外のしあわせとする所です」(「はじめに」より)。

第一部 時代を先駆した青年教師たち
上田庄三郎 ― ひときわ鋭く時代に輝いた彗星
小砂丘忠義 ― 不屈の生活精神、綴方教育の鬼
山口近治 ― 輝ける「教労」の若き初代委員長
岩間正男 ― 炎群となって一筋の道つらぬく
渡会秋高 ― 命を賭した教育解放の戦士
本庄陸男 ― 新興教育運動とプロレタリア文学への献身
岩代輝昭 ― 若き「教労」書記局員

第二部 治安維持法犠牲者とその遺族
立澤千尋の苦悩と歌の世界
吉井もりと金田千鶴の絆
(資料) 父の追憶
 (1) 田中なつみ ― 父を語る
 (2) 三浦みを ― 千尋の遺した日記から

碓田 のぼる(うすだ のぼる)=1928年生まれ。歌人、教育運動家。高校教諭をへて、全国私教連委員長、全教副議長など歴任。著書に『火を継ぐもの:回想の歌人たち』『歴史:碓田のぼる歌集』『啄木断章』『一九三〇年代「教労運動」とその歌人たち』など。

判型・頁数 四六判上製・176頁
定価 1600円(税込)
ISBN 978-4-7807-1827-0
出版年月日 2021年10月8日

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