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青い波がくずれる

田中 英光/小山 清/太宰 治

戸石 泰一

太宰治が死去して70年以上、いまだその人気は衰えない。
本書は、太宰と弟子である田中英光、小山清を描き、揺れて変わる太宰から離れていく著者みずからを凝視する自伝的好編。

文学が青春のものであった時代をただ回顧するのではなく、文学とは何か、生きるとは何か、師弟とは、友情とは……と真摯に問いかけた小説集。人びとが生きてありたいと渇望した時代は、戦時下・戦後のあのときだけでなく、いまもまたそうではないのだろうか。その求める心に、戸石渾身の作品が応えてくれる。
解説:鶴岡征雄 。

青い波がくずれる/田中英光について
そのころ/小山 清とのこと
別離/わたしの太宰 治
 初版あとがき(一九七二年、東邦出版社刊)
 戸石泰一さんのこと 鶴岡征雄

戸石泰一(といし たいいち)=1919年(大正8年)~1978年(昭和53年)。仙台市生まれ。学生時代から太宰に師事。『太宰治全集』の編集に携わるが、高校教員、東京都高教組の専従役員などを務めたのち作家に専念。『火と雪の森』『五日市街道』『消灯ラッパと兵隊』などの著書がある。

鶴岡征雄(つるおか ゆきお)=1942年茨城県生まれ。作家。日本民主主義文学会会員。『夏の客』『單線駅舎のある町で』『鷲手の指 ―評伝 冬敏之』『私の出会った作家たち 民主主義文学運動の中で』など

判型・頁数 四六判・並製・264ページ
定価 本体1200円+税
ISBN 978-4-7807-1981-9
出版年月日 2020年10月4日

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