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リーマン危機10年後の世界経済とアベノミクス

工藤 晃 著

21世紀に入ってから世界資本主義は大変動の局面に入り、第2次大戦後最大の世界経済危機をひきおこした。筆者は、これまでリーマン危機とその後の世界経済の動向を追ってきたが、この一文はそれにつづく調査レポートである。
暗躍する多国籍企業支配ネットワークとアベノミクスとのかかわりとは-。リーマン危機後の世界経済の動向を追い、「哲学」を通して分析した渾身の調査レポートがこの一冊に凝縮している。 /p>

第1章 リーマン危機10年後の世界経済とアベノミクス
Ⅰ リーマン危機10年をすぎた
Ⅱ リーマン危機後の新興金融業急成長の謎
Ⅲ 〝新たな金融業覇者″ブラックロック
Ⅳ 米ブラックロックと日本のGPIFとの結びつき
Ⅴ 日本銀行の日本株買い
Ⅵ トランプ大統領のインサイダーグループ
Ⅶ 終りに——日本は主要国のなかで労働者の時間当たり賃金が20年前と比べてマイナスとなった唯一の国

第2章 多国籍企業の税金逃れ目的の“企業構造複雑化問題”
Ⅰ 多国籍企業のグローバル・バリュー・チェーン
Ⅱ グローバル・バリュー・チェーンの展開と各国貿易構成内容の変化
Ⅲ 世界総人口の0.7%を占めるにすぎない地域に多国籍企業の活動拠点が
Ⅳ 財務省の「最終投資家ベース」での対日直接投資残高公表のねらいは何か
Ⅴ 多国籍企業の税金逃れ目的の構造複雑化問題
Ⅵ 多国籍企業の税金逃れ、どこから打開してゆくか

第3章 1965年日韓基本条約の歴史的背景と安倍晋三政治の源流
Ⅰ 戦後日本の経済拡大は朝鮮戦争〝特需″からはじまった
Ⅱ 1965年日韓基本条約とアメリカのベトナム侵略戦争
Ⅲ 1962年11月の大平正芳外相と金鐘泌KCIA部長会談の謎
Ⅳ 戦後アメリカのアジア戦略と旧日本戦犯勢力とのつながり、安倍晋三政治の源流

第4章 「マルクス『資本論』の方法」への追記
Ⅰ 労働生産物の商品形態——労働生産物から商品への道
Ⅱ 商品の価値形態——商品から貨幣への道
Ⅲ 資本——貨幣の資本への転化
Ⅳ 資本一般の研究から資本の総過程(現実の運動)でとる具体的諸形態の研究へ——「資本論」第1部、第2部から第3部への展開

第5章 「マルクスの恐慌論を考える」への追記
Ⅰ マルクスのリカードウの過剰生産否定論批判から
Ⅱ マルクスのリカードウの蓄積論批判から
Ⅲ マルクスは「経済学批判要綱」(「1857-58年の経済学草稿」)のなかで資本の流通過程を考察し、資本の必然的傾向は流通時間なき流通であることを明らかにしている
Ⅳ 『資本論』第2部「資本の流通過程」、第2章「生産資本の循環から」
Ⅴ 第3章「商品資本の循環」から
Ⅵ 再生産的資本家が互いに与えあう信用は商業信用——それは信用制度の土台である
Ⅶ 「資本論」のなかの産業循環にかんする記述から
Ⅷ 第2部 第3篇の考察の前提と産業循環の局面

付録 実体経済と信用の世界との対比

工藤 晃(くどう あきら)=1926年生まれ。東京大学理学部地質学科卒。経済学者、元衆議院議員。主な著者:『マルクス「資本論」の方法と大混迷の世界経済』、『現代帝国主義と日米関係』、『経済学をいかに学ぶか』、『資本主義はどう変わるか』、『日本経済と環境問題』、『民主連合政府で日本はこうなる』

判型・頁数 A5判・128頁
定価 本体1112円+税
ISBN 978-4-7807-1939-0
出版年月日 2019年8月23日

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