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「戦争する国」への道 安倍九条改憲NO!

川村 俊夫

第二次世界大戦後に設立された国際連合は、その憲章前文を、「われら連合国の人民は、われら一生のうちに二度まで言語に絶する悲哀を人類に与えた戦争の惨害から将来の世代を救い……」という言葉で始めています。同じく第二次大戦後に制定された日本国憲法も、その前文の書き出しは、「日本国民は、……政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する」というものです。
戦後の国際社会と日本におけるこの二つの基本的文書には、規模においても残虐さにおいても、それまでとは比較にならない惨禍をもたらすにいたった戦争を二度と許してはならないとの共通の思いが強く込められています。

第一章 安倍九条改憲の危険なねらい
一 安倍九条改憲論の本音
二 戦争法施行の前に立ちふさがった九条の壁
三 安倍首相の九条改憲への異常な執念
四 「積極的平和主義」のカクレミノ

第二章 日本国憲法九条はこうして生まれた
一 憲法九条の日本政府案発表まで
二 帝国議会における政府答弁と政府案の修正

第三章 九条と日米安保のせめぎ合いの七〇年
一 九条改憲への道を開いたアメリカの冷戦戦略
二 日本の再軍備を前提にした講和
三 対米従属の枠はめた「平和条約」と安保条約
四 日米軍事同盟の強化と九条破壊の進行
五 冷戦終結と同時に始まった自衛隊の海外派兵

第四章 九条めぐる対決を軸に展開されてきた戦後日本政治 中間的まとめとして

第五章 戦争違法化の世界の流れのなかで
一 資本主義の展開と戦争
二 戦争違法化を打ち出した国際連盟
三 「自衛権」が最大の焦点となった不戦条約
四 戦争違法化の徹底めざした国際連合
五 平和をめざす各国憲法と地域の共同

第六章 憲法九条が生きる日本を

川村 俊夫(かわむら としお)=1941年東京生まれ。東京大学卒。憲法改悪阻止各界連絡会議(憲法会議)結成と同時に事務局に専従、事務局長を経て代表幹事。九条の会発足と同時に事務局員。著書に小選挙区制と民主主義』(新日本出版社、1980年)、ドキュメント 憲法の戦後史』(大月書店、1982年)、憲法から見た安保条約』(新日本出版社、1997年)、戦争違法化の時代と憲法9条』(学習の友社、2004年、日本図書館協会選定図書)、『日本国憲法はこうして生まれた──施行70年の歴史の原点を検証する』(本の泉社、2017年)など。

判型・頁数 A5判・176頁
定価 本体1400円+税
ISBN 978-4-7807-1675-7
出版年月日 2018年3月20日

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