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ぼちぼち行こうか

保健室の窓から

本書編集委員会

大人だけでなく、子どもだってこんなに疲れているよ! わかって! と、子どもたちは訴えます。大人が思っている以上に、子どもたちの心身の疲れは慢性化し沈殿しているのです。そこで、私たちは、「疲れをほぐして、元気になって欲しい」「そんなに気を張らなくてもいいよ。ゆっくり、ボチボチ自分のペースで歩いて行こう」そんな願いをもってこの本を企画しました。日ごろの子どもたちの実態に合わせた、学校、地域でのさまざまな取り組みを紹介します。

子どもの疲れをほぐすには/藤田照子
生活実態調査の結果から 心とからだを育てる授業/藤巻久美子
証拠を基に子どもの〝疲れ〟を考える/鹿野晶子
共育て、共育ち 親子で元気になろう/小林令子
楽々 元気作戦!/膝館ひろ子
子どもを真ん中に出会いの場づくり三七年 子どもキャンプで育つ/佐藤左貴
いらっしゃい! 地域のこども食堂から発信/大津育子
「おなかすいたらたべにおいでよ!」/佐藤 崇
保健室からのちょっかい わくわくどきどき元気いっぱい 養護教諭の私も元気になって/石田かづ子

〈特別寄稿〉 子どもたちの心と身体を不自由にする「空気圧」/中西新太郎

中西 新太郎(なかにし しんたろう)=東京都出身。横浜市立大学名誉教授・関東学院大学教授。少年少女が抱える生きづらさや友人関係の葛藤、大人にはつかみにくい文化や意識のすがたを探る。消費社会がつくりだす新しい環境が成長の過程にどのような影響を及ぼしているか、人間同士の豊かなコミュニケーションを生み出す文化とはどんなものかなどについて関心を持ち、検討している。主な編著書は、『人が人のなかで生きてゆくこと 社会をひらく「ケア」の視点から』(はるか書房・二〇一五)、『「問題」としての青少年』(大月書店・2012年)、『シャカイ系の想像力』(岩波書店・2011年)、『キーワードで読む現代日本社会』共編著(旬報社・2012年)、『ノンエリート青年の社会空間』編著(大月書店・2009年)など。

藤田 照子=岡山県出身。全国養護教諭サークル協議会推進委員、研究推進委員長。チャイルドラインやPTA等で講師を務める。全国養護教諭サークル協議会企画書籍「ここがポイント!学校救急処置」に執筆。『教師のための教育保健―養護教諭が取り組む健康教育活動』共編著(東山書房)。

藤巻 久美子=福井県出身。養護教諭。東京都足立区立舎人小学校勤務。

鹿野 晶子=大阪府出身。日本体育大学准教授。子どものからだと心に関する野外調査に従事。子どもの元気を探求する。『子どものからだと心白書』子どものからだと心連絡会議編集委員(ブックハウスエイチディ)。

小林 令子=東京都出身。東京都江戸川区保育園園長、東京都江戸川区障害児施設長、千葉市私立保育園園長を経て、現在は船橋市私立保育園園長。

膝館 ひろ子=岩手県出身。千葉県市原市・市川市の小学校・中学校の養護教諭として勤務し、定年退職後は市川市の中学校で養護教諭として再任用。全日本教職員組合千葉県支部研究集会・日本子どもを守る集会(千葉・奈良)などでレポート発表。全国養護教諭サークル協議会「千葉えだまめサークル」代表者として活躍。

佐藤 左貴=東京都出身、一才から埼玉県川口市在住。以前は、鍼灸師として東洋医学の視点でからだの施術に携わる。四人の子どもの子育て奮闘中。子育てのかたわら、親子劇場の活動に携わっている。 大津 育子=長野県出身。長野県塩尻市と東京都内の中学校養護教諭として勤務。全国養護教諭サークル協議会研究推進委員・健康認識を育てる分科会担当。東京都養護教諭研究会副会長・会長を歴任。定年退職後、地域の子ども食堂の運営に携わっている。 佐藤 崇=埼玉県出身。フェアトレード会社勤務を経て、東京都内中学校社会科非常勤講師。DEAR(開発教育教会)会員。PARC(アジア太平洋資料センター)会員。 石田かづ子=千葉県出身。県内千葉市を中心に小学校・中学校の養護教諭として勤務。全国養護教諭サークル協議会に加盟。全国養護教諭サークル協議会研究推進委員(健康認識を育てる分科会)を担当。現在機関誌「保健室」の編集部として、定年退職後、学童保育指導員(浦安市)・放課後等児童デイ支援員(千葉市)として、再度子どもに向き合う。

判型・頁数 A5判・160頁
定価 本体1500円+税
ISBN 978-4-7807-1643-6
出版年月日 2017年8月9日