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アベノ改憲の真実 平和と人権、暮らしを襲う濁流

労働総研ブックレット No.9

坂本 修

いま、その憲法はかつてない危機にさらされています。憲法を根底から破壊し、国が国民を縛る憲法をつくり、この国を「戦争をする国」「人間らしく生きられない国」「自由と人権のない強権支配の国」にする「国家改造」の策動を許すのか。それとも憲法を守り、憲法を生かし、みんなが平和に、個人としての誇りをもって、人間らしく働き、生きる新しい日本にするのか。私たち一人ひとりの人生を左右し、文字どおり歴史の岐路を分かつ〝せめぎ合い〟が目の前に展開されているのです。

第一章 迫る〝壊憲〟濁流――その陣立てと戦略をどうみるか
1 総選挙後、安倍政権下の明文改憲策動
2 参院選挙後の改憲基本戦略――同時進行の複合作戦

第二章 「改憲草案」の〝壊憲〟の原理――憲法三原則抹殺と立憲主義の否定
1 改正には限界がある――憲法の基本的原理は変えられない
2 変えられない三原則――国民主権主義、恒久平和主義、基本的人権の尊重
3 憲法三原則を否定する「改憲草案」――前文と総則規定の〝壊憲〟
4 立憲主義の否定――「国民を縛る憲法」に変質させる

第三章 「改憲草案」の第一の顔――「戦争をする国」
1 解釈改憲・立法改憲の限界
2 憲法九条二項削除と自衛権の明記――集団的自衛権「解禁」
3 侵略戦争を任務とする国防軍
4 国防軍の機密保護で言論の自由を奪う
5 銃口と監視の目は国民に向けられる
6 「緊急事態」での強権支配――政令と「指示」による人権制限・剥奪
7 軍法会議――軍人による裁判、死刑脅迫での出動強制
8 新しい「英霊」を祀るための二〇条三項ただし書き――靖国公式参拝の解禁
9 徴兵制も現実の選択肢に
10 「戦争をする国」はすべての国民の自由と人権を奪う

第四章 「改憲草案」の第二の顔――「弱肉強食の国」
1 欠乏から免れる権利を抹消
2 生存権空洞化をねらう三つの〝隠し毒〟
3 人間らしく働く権利の破壊は立法改憲でやりつくす
4 公務員の労働三権を奪う

第五章 「改憲草案」の第三の顔――自由と人権のない強権支配の国
1 言論・表現・結社の自由を破壊
2 拷問も選択肢にある
3 政党規制――「国定政党」化ねらう
4 首相と内閣の支配力強化――議会の「劣化」
5 裁判所の「劣化」――「人権の番人」が消える

第六章 勝利の課題と展望をどうみるか――私たちは勝利できる
1 改憲策動には大きな弱点がある
2 戦略的優位――憲法の大義の力
3 到達点からさらに前へ進む――広範な世論をおこす共同の運動を
4 「憲法の生きる日本」を要求にして立ち向かう
5 勝利は可能――私たちできめよう

坂本 修(さかもと おさむ)=1932年秋田県生まれ。1959年弁護士となる。メーデー事件、三井三池 争議、日立製作所思想差別解雇事件、芝信用金庫女性昇格差別事件、NTT11万人リストラ「合理化」配転事件など多数の事件を担当。2003年~ 2006年まで自由法曹団団長。憲法問題での講演活動で全国を行脚。著書に、『小選挙区制・政党法のすべて』(共著、イクオリティ・みずち出版、1991年)、『格闘としての裁判』(共著、大月書店、1996年)、『暴走するリストラと労働のルール』(新日本出版社、2002年)、『憲法 その真実 光をどこにみるか』(学習の友社、2006年)など。

判型・頁数 A5判ブックレット・104頁
定価 本体800円+税
ISBN 978-4-7807-0917-9
出版年月日 2013年10月

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