津波死ゼロの日本を ~被災地の復興に学び~

津波死ゼロの日本を ~被災地の復興に学び~

在庫なし

社会

著者

岩渕 孝

出版年月日

発売予定日:2019年08月21日 発行年月日:2019年08月29日

ISBN

ISBN:978-4-7807-1935-2 C0036 

判型・ページ数

判型:A5 ページ数:248

定価

本体2,000円+税

購入はこちらから>>

書籍説明

【内容紹介】
二〇一一年三月一一日、東北地方の太平洋沖で、日本の観測史上では最大規模の地震が発生した。その東北地方太平洋沖地震は、「最大クラスの津波」を発生させ、東日本大震災をひきおこした。死者・行方不明者は約二万人を数え、その約九割は「津波による溺死」であった。「最大クラスの津波」は、南海トラフ巨大地震によっても、発生するとみられている。中央防災会議は、その際に発生する津波による死者数は、最悪の場合、二四・二万人に達すると想定している。そのような大惨事を、未然に防止するためには、何をどうしたらいいのか。まずは、東日本大震災をしっかりと検証しなくてはならない、と考えた。しかし、驚くべきことだが、国(政府)は、いまだに、東日本大震災に関する公的な検証を、十分にはおこなってはいないのである。そこで、非力を承知の上で、私的な検証を試みることにした。(「はじめに」より)

南海トラフ巨大地震の発生は刻々と迫っている、と警告されている。にもかかわらず、学校教育では、津波防災教育を避難教育にとどめ、それを「自己責任による避難教育」に単純化する傾向が見られる。「津波がきたら、逃げるしかない」という「天災」論が、大前提になっているのではないだろうか。そのように考えて、「自然災害とは何か」を、改めて問い直すことにした。(「はじめに」より)

〜〜〜

 

「3.11」津波災害を検証した。おもな生活の舞台は津波危険地帯に広がっていた。防潮堤などの海岸保全施設は防災力を欠いていた。被災地の住民は、そのような検証を踏まえて、海岸保全施設の防災力を強化し、居住地を最大クラスの津波も到達しない高台・内陸に移転させた。復興計画に「津波死ゼロのまちづくり」を掲げる自治体も現れた。そのような津波防災地域づくりが、南海トラフ沿岸地域などにも広がれば、「津波死ゼロの日本」も白昼夢ではなくなるはずである。南海トラフ巨大地震が発生すると、最悪の場合、津波による死者が20万人を超えるとみられている。津波による死亡率が50%を超える自治体も出ると想定されている。津波防災教育は自己責任を強いる避難教育にとどまってはいられない。「津波死ゼロの日本」を展望できる若者を早急に育てたい。そのように考えて、この本を、送り出すことにした。

 

〜〜〜

 

【著者略歴】

岩渕 孝(イワブチ タカシ)

1936年生まれ。元秋田大学教授。
静岡雙葉学園・桐朋学園・筑波大学附属高校教諭を経て。
専門:地理学・地理教育、環境問題論。
著書:『地球を旅する地理の本(第1巻)』(大月書店、1992年)
『地球を旅する地理の本(第3巻)』(大月書店、1993年)
『現代世界の資源問題入門』(大月書店、1996年)
『環境問題再入門』(地歴社、2005年)
『「有限な地球」で』(新日本出版社、2010年)

目次

第一章 「三・一一」津波災害を検証する
第二章 被災地で進む津波防災地域づくり
第三章 南海トラフ沿岸地域の津波防災はどこまで
第四章 科学的な自然災害論を踏まえた津波防災教育を