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経済・社会と医師たちの交差

ペティ、ケネー、マルクス、エンゲルス、安藤昌益、後藤新平たち

日野 秀逸

本書では、マルクスとエンゲルスの健康観や疫病観を論じている。彼らは、青年時代から、動物一般と区別される「人間らしさ」とは何か、という問いを提起し、深く考察しつづけた。そこでは、類的本質を拘束された生命、さらにいえば、人間の普遍的あり方を阻まれた生命が病気なのであり、人間の普遍的あり方の中心には、自然の変革、社会の変革、自己自身の変革(発達)という変革があることを確認している。(「序に代えて」より)

序に代えて ──医師・医学と経済・社会

Ⅰ部 マルクス・エンゲルスと医師・医学
1章 マルクス・エンゲルス全集に登場する271人の医師たち
2章 マルクス・エンゲルスと親族や友人の医師たち
3章 マルクスたちは自然科学に強い関心を払った 
4章 医師と科学研究 
5章 経済学研究の先行者としての医師たち
6章 資本主義の実態を報告し、『資本論』等の素材を提供した医師たち 
7章 動物一般と違う人間固有の健康とは ──マルクスの健康観・病気観 

Ⅱ部 日本における先駆者たち ──安藤昌益と後藤新平
1章 安藤昌益(1703〜1762) 
2章 後藤新平(1857〜1929)

日野 秀逸(ひの しゅういつ)=1945年宮城県生まれ。医師、医学博士、経済学博士。東北大学医学部卒業、代々木病院内科、大阪大学医学部助手、国立公衆衛生院衛生行政室長、都立大学人文学部社会福祉専攻教授を経て、1997年より東北大学大学院経済学研究科教授、研究科長・学部長(2005年〜2008年)。著書に、『憲法がめざす幸せの条件―9条、25条と13条』)新日本出版社、2010年)、『「被災者目線」の復興論――東北の生活現場から考える』(新日本出版社、2011年)、『憲法を生かす社会保障へ――「いのち」への警鐘』(新日本出版社、2013年)、『「私らしく生きる自由」と憲法・社会保障』(新日本出版社、2017年)、『TPPで日本の医療はどうなる、共済の問題にも触れて』(中小商工業研究、2017年)など。

判型・頁数 A5判・224頁
定価 本体1500円+税
ISBN 978-4-7807-1654-2
出版年月日 2017年10月

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